●伊万里に陶磁器を訪ねる |
佐賀県の有田と伊万里に陶磁器を訪ねます。
焼き物は大きく分けて陶器と磁器にわかれますが、陶器は土物、磁器は石物と言われています。磁器は石の粉を原料にして高温で焼いた器です。表面・内部ともにガラス化しています。
磁器の製造は中国がもっとも早く紀元前から唐末にかけて発達し、10世紀の宋代に完成。朝鮮では11~12世紀、日本では17世紀に有田で初めて作られました。これは日本陶磁史上画期的な出来事でした。
秀吉による文禄・慶長の役(1592~1598)の後、鍋島侯に従って渡来した朝鮮の陶工、李参平(り さんぺい)が有田泉山で陶石を発見し焼いたのが最初とされています。ここで作られた磁器は伊万里港を積み出し港とした為、伊万里焼とも呼ばれました。
特に江戸時代に作られたものは「古伊万里(こいまり)」 と呼ばれています。
江戸時代佐賀藩(鍋島藩)は現在の有田、唐津、伊万里などで磁器を生産ましたが技術の流出を恐れ徹底した管理をしました。
厳しく取り締まる為、現在の伊万里市大川内山(おおかわちやま)に御用窯を置き、将軍家や諸大名への献上品、贈答品を作りました。ここで作られた上質のものは鍋島焼と呼ばれました。産地である大川内は「秘窯(ひよう)の里」とも呼ばれてきました。
いにしえの古伊万里と現在に引き継がれている伊万里・有田焼を訪ねるツアーです。
かつて鍋島藩の御用窯が置かれた大川内山は現在も陶磁器の生産が行われています。山奥にひっそりとたたずむ陶磁器の里の風情を今でも残しています。
現在は約30軒の窯元があります。窯元を回りながら散策するにはとても良いところですのでゆっくり時間を取りました。ガイドツアーをお願いしています。この地区は国の史跡指定を受けています。
・絵付け体験
大川内山にある伊万里・有田焼伝統産業会館にて絵付け体験を行います。湯呑みもしくはそば猪口に青色の呉須で絵付けを行います。後日自宅まで送る費用もツアー費に含まれています。
・伊万里市街地散策
伊万里駅周辺はかつてここの港から陶磁器が出荷された中心地です。海のシルクロード館、伊万里市陶器商家資料館など伊万里中心部の市街地を歩いて回ります。ガイドツアーをお願いしています。
有田の中心地は歩いて回るのがお薦め。泉山磁石場、トンバイ塀通り、辻青磁社、香蘭社などを歩いて回ります。
ガイドツアーをお願いしています 。
・窯元の見学、フリータイム
内山地区散策で幾つかの窯元も見学しますが、徒歩では行けない柿右衛門窯や源右衛門窯、深川製磁によるアウトレットとコレクション展示館であるチャイナオンザパークもコースに入れています。
3日目の午後には内山地区周辺での自由時間も取っています。
陶磁器専門の美術館、九州陶磁文化館では伊万里焼の磁器や唐津焼の陶器をはじめとした九州各地の名品を見ることができます。特に柴田夫妻コレクションは江戸時代に作られた古伊万里を蒐集した貴重なものです。
有田焼のテーマパークである有田ポーセリンパークでも1870年代のウィーン万博に実際に展示された大花瓶なども見ることができます。
ギャラリー「花伝」のオーナーである蒲地(かもち)氏は明治伊万里研究家でもあり、幻の明治伊万里についての著作もある方です。
※現地事情によりスケジュールが変更となる場合があります。
Day | 滞在地 | スケジュール | ||||
1 |
羽田 |
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2 |
伊万里 |
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3 |
有田 |
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●お薦めのレストラン
食事も有田・伊万里らしいお薦めのレストランを選びました。
食事 | 朝2回・昼2 回・夕2回 |
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最少催行人数 | 8名 |
募集定員 | 15名 |
利用予定航空会社 | 全日本空輸 |
添乗員 | 羽田より同行します |
利用予定ホテル | セントラルホテル伊万里 |
旅行条件については下記をご覧下さい。 •国内募集型企画旅行条件書 |
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備考 | 参加中の万一のアクシデントに備え、国内旅行傷害保険のご加入をおすすめします。 |
●ツアーチラシPDF
クリックするとチラシのPDFを開くことができます。 拡大表示、印刷、保存をすることができます。
出発地 | 金額(1名1室) |
2019/5/21(日)羽田発着 | 108,000円(諸費用別途) |
【 1人部屋追加代金】(2泊) 無し(すべてシングルルームになります)
※東京以外の発着を希望される方はお問い合わせ下さい。
●解約期日及び取消料(お一人様) | |
1)旅行開始日の前日より起算して遡って、20日目(日帰り旅行にあっては10日目)にあたる日以降8日目にあたる日まで | 旅行代金の 20% |
2)旅行開始日の前日より起算して遡って、7日目にあたる日以降2日目にあたる日まで | 旅行代金の 30% |
3)旅行開始日の前日 | 旅行代金の 40% |
4)旅行開始当日 | 旅行代金の50% |
5)無連絡不参加及び旅行開始後 |
旅行代金の100% |
●お問い合わせ・お申込み | |
【電話】 | 03-6809-5672 |
【受付時間】 | 平日10:00~18:00/土・日・祝 休業 FAX 03-6264-8737 |
【ネット申し込み】 | お申込みフォーム、お問合せフォーム |
個人的には焼きものが好きで機会があれば買い集めていました。これまでは、有田焼のような赤や金を使った派手な磁器よりも笠間や益子のような素朴な土作りの陶器の方が好みでした。
有田焼は良く言えば絢爛豪華、悪く言えば悪趣味的なイメージがあり敬遠していました。
千葉にある里帰りカップ資料館で明治期の輸出用カップを見て考えが変わりました。
有田焼が大きく発展した時期は2回あると言われています。磁器が初めて作られ、技術革新により色絵磁器が生産され高い品質の陶磁器がヨーロッパで絶賛されるようになった17世紀。2回目は明治初期。鍋島藩の庇護が無くなり、香蘭社などが設立され輸出用磁器が万国博覧会で絶賛された時期です。
里帰りカップ資料館で見たものの技術の高さに驚かされました。また、下見の際に出会ったギャラリー「花伝」の蒲地氏によっても教えられました。「名器には品格がある」という氏の言葉とギャラリーに展示されているものを見て考えが変わりました。
蒲地氏のお話とギャラリーに展示されている古いものや現在作られているものを見るのは今回の目玉です。
(ツアーコーディネーター 相葉康之)